終局までの Leela の判定結果を得る

Leela のメニュー『Analyze』『Analysis Window』と『Show Histogram』から,下図に示すような図が得られます。


上図は終局図ではなく,いくつかの寄せが残る局面を掲載しました。表示されている勝率ヒストグラムを見ると,白は中盤で逆転したにも関わらず,寄せに入って最後に再逆転されています。

中央に白地を囲って優勢になった局面

まず,白が優勢になった局面を見ておきましょう。白が中央をまとめて,優勢になりました。黒は,上下から侵入しようとしていますが,手段はないように見えます。


左側の「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「128」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。


黒「128」の割り込みに対して,実践譜では右側から押さえましたが,Leela が示す推奨手(赤く輝いている場所)のように,左側から押さえれば,黒1子を持ち込みにできました。後述するように,この碁では寄せ勝負になったので,この違いは大きなところでした。
なお,Leela が示す勝率ヒストグラム(赤い線)を見ると,前半は黒が80%くらいで,逆転した後は白が90%くらいになっています。これは,勝率であって地合い差ではありません。前半は20~30目差があって,逆転した後は2~3目差ですが,正しく打つのを想定すると,90%の勝率だということです。従って,寄せを間違えればすぐに再逆転してしまいます。

先手寄せが見合いだったところを両方打たれる

下図は,「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「144」を入力し,「Jump」ボタンを押すと表示される局面です。Leela の推奨手では,右上の「O18」が輝いています。


このとき解析結果 Analysis - Score Estimate の第一候補に示されている着手( O18 )をクリックしてみると,下図のような想定展開図が示されます。このように打てば,優勢を維持することができました。

黒に先手寄せをすべて打たれて再逆転される

下図のように,黒「148」まで,先手寄せをすべて黒に打たれました。下図でも,Leela の推奨手は右上の「O18」で輝いています。しかし,黒「146」に備えられた後では手遅れです。
白はせっかく勝機をつかみながら,黒の先手寄せ攻勢に敗れ去りました。